舟越工務店ブログ

2020年12月18日 【

隠しながら、透かす、、、建具。


プランの段階で、
既存、現状の状態を注視するのだが、
はっと、気が付かされることがある。

土間のスペースの台所の、
勝手口であり、
はなれとのつなぎの出入口である、
4枚の引き違いの木製建具、、、
そのまま、残したのである。
腰は板なのだが、
上は、3段のガラスがはめ込まれている。
一番上の段は、トーメーで、
2段目、3段目は、
すりガラスになっている。
実にうまい具合に、
隠しながら、透かす、、、の、
工夫なのである。

一番上をトーメーガラスにすることによって、
奥まった薄暗くなりがちな空間を、
明るくしている。
そして、台所からの目線から、
ガラス越しに外の山の景色が映る、、。
目線が伸び、広がり、
室内の閉塞感を減らすのに、
かなり貢献している、のである。
なんの変哲もない建具なのだが、
ガラスひとつ、、、実に、
よく考えて、つくられているのである。

煙突のある家